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リクエスト貰ってた「ほのぼの覇十」だったはずのもの。
なんでかちょっとマイナーな嗜好に走ってしまった。
直截の表現はありませんがカニバーなリズムーな嗜好が入っているのでお気をつけて。

よろしければしたのタイトルより~



「なぁ、十代。俺は無性にお前が食べたい。」
寝転がっていた十代に跨がって、
覇王は耳を疑うような狂気めいた言葉を口にした。



食べたい



「どうしたんだ?覇王。新しい遊びか?」
押し倒されたまま、あっけらかんと問う十代。
切なく見詰める覇王とはうってかわった、好奇心溢れる明るい表情だ。
投げ掛けられた恐ろしい言葉に「遊び」なんて返しを出来るところが、何とも遊城十代らしい。


「………ちがう、俺は本気だ。本気で、お前を食べたい。」
ギリリ、と歯噛みしながら、覇王は強く訴える。


突然に降ってわいた衝動。
それは大切な大切な十代を「食べたい」と言う強いパッセージ。
例えば「食べたいくらいに愛しい」という比喩表現がある。
あれは慈しみを食にかけた愛らしい感情のことであるが、あくまでも比喩表現だ。誰もが本当に食べたい、と思っている訳ではない。
だが、覇王の場合は其れとは全く違う。

愛しすぎて、慈しみすぎて。
どの部位をどうして食べようかと夢想してしまうまでに病的だった
夢想すればするほど食べたくなり、しないよう自重すればするほど食べたくなった。

何をしていても十代を食べたくて、何度となく妄想しては、何度となく下着を汚した。

豊潤な内蔵と健康的な肉。滴る血液は何にも勝る美酒足ろう。

堪らず堪らず。
寝転んだ十代を組み敷いて、思いの丈を伝えていた。

またまた冗談を、と言い掛けて、覇王は一度だって冗談を言ったことが無いことを思い出した。
へらへらと笑っていた口をつぐんだ。
きっと彼が今口にしたのは本当の本気で。
可哀想なほどに寄せられた眉間の皺は、よっぽど思い悩んだのだろうと教えてくれた。
少年は、今度は茶化すことなくくしゃりと笑った。

「……いいぜ?覇王。お前がどうしても『食べたい』ってんならな。」
両手で赤毛をくしゃくしゃと撫でて、正気の沙汰とは思えない言葉を返した。
応えを聞いた覇王が、真ん丸と目を見開く。
自分と同じ顔が驚く表情は、見ている分にはとても興味深い。



「……お前は、自分が何を言っているか理解しているのか。」
てっきり笑われるか拒絶されるかの2つしか考えていなかった覇王は、先刻の発言からは考えられないほど常識的に尋ねる。
根は生真面目なんだよな、と一人ごちながら十代はこくりと頭を縦に振る。

「ああ、分かってるぜ?充ー分理解してる。…但し条件があるけどな~。」
「条件?」
まるで試すように十代はウインクした。
「条件」という言葉に、身を強張らせる覇王。
愛しくて愛しくて堪らない十代を食らうに値する条件とは。
頭を撫でた両手で覇王の頬を掴み、ゆっくりと自分の方へと引き寄せた。
こつんと額をかち合わせ、瞳を覗き込む。
自分の写り込んだ瞳は、熱に浮かされたように潤んで、堪らないほどに可愛らしかった。

「食うからには全部食えよ。残さずに食えるよな?」
十代は笑みながら、条件を口にした。
どうして覇王が自分を食いたいと言い始めたのかは分からない。
だが食われるのなら食い散らかされるのだけは絶対に嫌だ。
どうせ食われるのならば爪の先から皮膚一枚残さずに食べられたい
全てを覇王に吸収されて、一つになれるのなら食われたって構わない。
「十代…っ」

「髪の毛一本、骨まで残さずに。とろっとろのシチューにしちまえば食えよな?」
覇王よりも狂気めいた言葉を発する十代。
自分が食われるというのに、十代のこの余裕。
それはひとえに自らを食う相手が、覇王だからだ。
困惑して涙しそうな覇王に、笑みを向ける十代。
その表情は妖艶で、この世のものとは思えないほどに美しかった。


覇王は小さく体を震わせた。
蕩けた顔を見るところ、どうやら興奮に射精してしまったようだ。ズボンの前が微かに湿り気を帯び始めていた。

「………あ、あぁ、あぁ。食べられるよ十代。残したりするものか。耳小骨だって何だって遺すものか。」
息荒く応える覇王、喘ぎ声に重なって言葉は酷く聞き取り辛い。
頬に触れている十代の手の甲を冷たい手が優しく覆う。
何度も頷いた彼に安心して、十代はその薄い唇に、そっとキスをした。
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