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ためし読みくらいの長さ、終わってないけど。
こんな感じで書けてったらいいなあ、っていう覚書程度。
良ければしたのタイトルより
こんな感じで書けてったらいいなあ、っていう覚書程度。
良ければしたのタイトルより
立てば芍薬座れば牡丹
ロイヤルパラディン。
人間や妖精、神の眷属といった種族によって構成された、ユナイテッド・サンクチュアリの正規軍。
戦士は多種族にわたり、剣と魔法、そして魔法科学の粋を極めた精鋭部隊。
名のある実力者ばかりが集まるそのなかで、一際目を引く燃えるような緋があった。
いつも手放さない司法書に目を通していたボールスは、緋色を視界の端に捉え顔をあげた。
「どうしたんです?ブリジット。…裁きを受けに来たんですか?」
にっこり微笑んで物騒なことを口にするボールスに、目の前に立った青年の羽がぱたぱたと怯えるように動いた。
揚羽蝶のように大きな深紅の羽、葉脈のように縦横無尽に流れる黒のライン。
ロイヤルパラディンの基調とする白甲冑。だが、燃えるようなその羽の輝きを受け、真っ赤に染まって見える。
紅蓮の蝶 ブリジット。
女神の名を持つサラマンダーの青年。
その名前と反比例して、朴訥な村の若い衆のようなギャップが、ボールスはお気に入りだった。
「ち、ちが…。お前の裁きは怖いから否だ。」
「それは残念。」
ぽつぽつと応える言葉に、さらりという。
少しも残念そうでない声に、ブリジットは背筋に怖気を感じた。
ふるふると羽が震えて、細かい鱗粉が辺りに舞う。
キラキラと艶やかな輝きが周囲に広がった。
「じゃあどうしたんです?貴方からこちらへ来るなんて珍しい。」
パタンと司法書を閉じ、眼鏡をくっと上げる。
普段から驚かせたり怖がらせたりすることの多いボールスに、ブリジットが自ら近づいてくることは滅多にない。
大抵、ちらちらとこちらを見て、そのままそそくさとモルガーナたちG1・2の集まる広場へと行ってしまう。
こちらとて、嫌いで怖がらせているわけではもちろんない。
ただ、ブリジットの怯える姿は誰よりもかわいらしくて。
大きな体を小さくして、絢爛な羽を縮めてびくびくする姿は、たまらないほどに嗜虐心を煽った。
『好きな子ほど苛めたい』とはよく言ったものだな、と青年は鼻で自嘲した。
つづく
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